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本との出会いを徒然なるままに綴る。

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阿片王

阿片王-満州の夜と霧
著者:佐野眞一

 前大戦の闇の部分を丁寧な取材で浮き彫りにする著者入魂の力作。
 満州を舞台に関東軍からの依頼を受けてアヘン密売の利権を一手に差配し、関東軍から中国国民党の信頼を受けた稀代の傑物・里見甫。阿片王の名を冠された人物の実像とは、時代の生み出した怪物なのか?!
闇に蠢く人物たち、欲望をむき出しに集まる紳士たちの満州を舞台に踊った宴の全貌を描く。


 満州とは一体なんだったのか?! 今となってはハッキリと説明できる人物も少なくなってきたように思います。そのなかでも関東軍が行った闇の一部分を浮き彫りにした本書の意義は大きいです。
 笹川良一、児玉誉士夫といった戦前戦後の大物右翼。東条英機などの戦争が産み落とした鬼子たちがどういうふうに満州に関わっていたのか楽しく読み勧めます
 著者の佐野氏の悪い癖が本書でももたげてきます。ここでも一見どうでもいいような話に話題がそれがちになります。そこが面白いところでもありますが、後半になると顕著に現れて肝心の里見甫の人となりよりも阿片のかかわりの薄いどうでもいいといっていい男装の麗人”梅村淳”の記述が大半を締め出すので後半部は正直無くても良いのではないかと思います。
 惜しむらくは里見甫の関係者にシッカリと当たって里見氏のことに焦点を絞るべきではなかったのが悔やまれます。

 しかし、関東軍。とりわけ上層部の東条英機やA級戦犯に名を連ねた人たちが、靖国に合祀してくれというのはあまりにも無理がありますね。阿片と偽札でロンダリングされた資金が東条英機にも私的に渡っていたことなどを鑑みれば、どこかの国の首領様みたいです。本書を読むとどう考えても分祀かまったく別にした方がよさそうに思えますね。
 遺族は知ってか知らずか……。どちらにしてもいと哀れ。

小説・文芸・ノンフィクション・ドラマ
阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫 さ 46-8)阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫 さ 46-8)
(2008/07/29)
佐野 眞一

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最新オリジナルアルバム[Stolen from strangers](2007)、[The Miraculous Mandarin](舞台:中国の不思議な役人)(2009)から、デビューアルバム[JUNE NIGHT LOVE](1983)まで、ソロでの作品からサウンドトラック、プロデュース作品、CM音楽として提供したものなど、今までの作品の中から21タイトル(09年10月現在)・各4~6曲ずつ全122曲を試聴できます。既に入手困難なアルバムもラインナップ。各曲フルレングスで聴くことができ、三宅 純の世界をPC上で体感できるパーツです。 TDKカセットテープ ADスプレンダーCM曲。アルバムjune night loveに収録されている「could it be real?」がお勧め。

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