あかでやみぬる月の光を

本との出会いを徒然なるままに綴る。

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驟り雨

驟り雨
著者:藤沢周平

「驟り雨」
 今夜、古手問屋の大津屋に忍びこみ盗みを働こうと八幡様の軒下に潜んでいる男の姿があった。嘉吉は昼は磨ぎ屋として江戸の町々をハサミや包丁を磨いで回る商いを行っていた。そして、時々悪い血が騒ぐように盗みを働くようになって数年。まだ誰にも気づかれかれてはいなかった。
 嘉吉は軒下に潜みながら突然降り出した雨をやり過ごし、番頭が商いの金を蔵にしまいこむ頃合を計っているところだった。雨が降り止んだ頃が丁度頃合だと考えているところへ若い男女が境内に駆け込んで来る。最初は男女のいい仲のようだったが女が赤子が出来たと男に詰め寄ると様子が変わり始め、男は若旦那らしく芝居がかったセリフを残して去って境内を後にした。
 若い男女が去っていくと今度は二人の男が現れケンかを始める。刃傷沙汰になったが手傷を負いながらも二人は去っていった。
 嘉吉はそろそろ頃合かと思ったとき、よろめきながら病気の女と子供が軒下で雨宿りを始めた。若い女のところに逃げ去った亭主のもとを訪ねた様子の女と子供が一息ついて歩き出したとき。嘉吉は死んだ女房と過ごした幸せな日々を思い、心の奥底で二人連れの親子に思いを重ね合わせる。軒下から覗いていた嘉吉だったが、はたして歩き出した女はよろめいて膝を付いてしまう。
 思わず軒下から飛び出して駆け寄った嘉吉は……。


短編10作品収録。「贈り物」「うしろ姿」「ちきしょう!」「驟り雨」「人殺し」「朝焼け」「遅いしあわせ」「運の尽き」「捨てた女」「泣かない女」

 市井人情の綾が折り重なるように綴られた短編集です。初期の作品ですが少しの幸せを噛みしめるようないい作品たちです。

小説・歴史・時代・市井・ドラマ・短編

驟(はし)り雨 (新潮文庫)驟(はし)り雨 (新潮文庫)
(1985/02)
藤沢 周平

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最新オリジナルアルバム[Stolen from strangers](2007)、[The Miraculous Mandarin](舞台:中国の不思議な役人)(2009)から、デビューアルバム[JUNE NIGHT LOVE](1983)まで、ソロでの作品からサウンドトラック、プロデュース作品、CM音楽として提供したものなど、今までの作品の中から21タイトル(09年10月現在)・各4~6曲ずつ全122曲を試聴できます。既に入手困難なアルバムもラインナップ。各曲フルレングスで聴くことができ、三宅 純の世界をPC上で体感できるパーツです。 TDKカセットテープ ADスプレンダーCM曲。アルバムjune night loveに収録されている「could it be real?」がお勧め。

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