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沙中の回廊〈上〉

沙 中 の 回 廊 (上)
著者:宮城谷昌光

 時は中国春秋時代。晋の名君・重耳に見いだされた士会は、兵法に“合理”を持ち込み、宰相にまで上りつめる。軍略の天才・士会の生涯を中国歴史小説の旗手・宮城谷昌光が描く、名作『重耳』に連なる歴史巨編。
<朝日新聞出版HPより抜粋>



 冒頭から、郤・呂氏の叛乱により混乱する王宮を駆ける士会(士季、随会、范武子とも呼ばれる)と介推との邂逅から物語は激しく動きます。
 士会は紀元前632年(僖二八)。城濮の戦いに従軍し文公の車右に任命されたことから出世の階段を登り始めますが、趙盾の公子擁立の迷いから秦に亡命してしまいます。

 この秦に亡命することは、一見何もないようにも思われますが士氏、分家の范氏の心のありように含みを持たせることにもなります。
 宮城谷昌光氏の短編集『玉人』のなかの「雨」。同じく春秋左氏伝の昭公四年(紀元前538年)の記事を基にした、中島敦氏の「牛人」。と同一のエピソードを綴った小編ですが。
 このエピソードの中に登場する叔孫豹が士匄(范氏当主。しかい、范宣子)との中で『死して朽ちず』という問答のなかで范氏の出自の高貴さを誇る場面があります。
 范氏は尭という聖人の子孫であり、范氏は士氏ですのでかつては一族から、士会(范武子)、士燮(范文子)の名臣を輩出しているという自負もあったのでしょう。

 そして、このときには知る由もありませんが、秦に亡命した士氏の一族の子孫が秦に住み着いて劉氏となり、漢の高祖(劉邦)は子孫であるという伝承もあります。
もちろん、劉邦が自らの出自については名もないことは明言はしておりますが、歴史の深さを思わせる話です。





小説・歴史・中国・ドラマ

沙中の回廊〈上〉 (文春文庫)沙中の回廊〈上〉 (文春文庫)
(2004/12)
宮城谷 昌光

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