あかでやみぬる月の光を

本との出会いを徒然なるままに綴る。

Category [小説・歴史 ] 記事一覧

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豪姫夢幻

豪 姫 夢 幻著者:中村彰彦 第一章 羽柴家の養女 天正六年(一五七八年)の元旦を、正二位右大臣織田信長は安土城でおだやかに迎えた。当面の敵はことごとく撃破し、天下統一のための残敵は石山本願寺とこれを支える毛利勢のみになっていたからである。 信長の朝は早い。この日の寅の時刻(午前四時)、白小袖に浅葱緯白の差袴に道服をまとった彼は、安土城本丸のうちにある六畳敷き、奥行き四尺の縁を張り出した茶室におもむ...

四十七人の刺客 (下)

四 十 七 人 の 刺 客 (下)著者:池宮彰一郎  大津を早立ちした奥田孫太夫は、逢坂山を越えると追分で東海道をそれて山科を南に下った。三宝院の門前を過ぎ、札の辻で西へ向かう。山科沿いに小半道歩けば宇治川に出る。まもなく伏見の船着場である。 右手に見える伏見の廃れた町跡は、茫々と枯れ草のなびく荒地となって、あわれというもおろかな眺めであった。 ――策略でもあろうが、大石殿が伏見に執着するのは、この廃れた...

四十七人の刺客 (上)

四 十 七 人 の 刺 客 (上)著者:池宮彰一郎 昼過ぎ、大石内蔵助の一行が、藤沢宿の外れ遊行寺の坂下にさしかかるころには、さわやかな日和だった。 元禄十五年十月二十二日。 この年は閏年のため八月が二度あった。それでも新暦では十二月初旬に当たる。秋日和とはいうものの、風は初冬の冷たさを伝えていた。 東海道を江戸に下ると、道は遊行寺坂手前で左に曲がる。直進すれば片瀬、江ノ島に向かう。その曲がりの茶店で一...

その日の吉良上野介

その日の吉良上野介著者:池宮彰一郎 朝から低く垂れ込めた雲は、昼下がりに崩れて白い雪片が舞い降りてきた。 雪は見る間に乱舞の量を増し、庭木を白く覆ってゆく。 ――大雪になるかも知れん。 中小姓の新貝弥七郎は外廊下に立って、板張りから足袋底に染み透る冷気を堪えながら、雪をかぶった南天の赤い実の鮮やかな色に目をとめていた。  ――晩年運のないお方だ……。 弥七郎は、そう思うしかなかった。 日常接する上野介は...

島津奔る(下巻)

島 津 奔 る 下巻著者:池宮彰一郎 家康は慎重であった。 三成の挙兵が延期、若しくは中止の場合は、上杉と開戦に至らぬ前に和睦を講ずる。しかし、言うは易いが行うは難し。上杉は領国の地の利を活かし必勝の体制を整えている。易々と和睦に応じるだろうか。 家康には一つの用意があった。 関東の会津に隣接する常陸の佐竹右京太夫義宣に、国境を越えて出方を窺うように指示していた。これで、東は佐竹、東北から伊達、北方...

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緋色悠依

Author:緋色悠依
あかでやみぬる月の光を

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三宅 純 Jun Miyake ブログパーツ

[Jun Miyake Music Player]

最新オリジナルアルバム[Stolen from strangers](2007)、[The Miraculous Mandarin](舞台:中国の不思議な役人)(2009)から、デビューアルバム[JUNE NIGHT LOVE](1983)まで、ソロでの作品からサウンドトラック、プロデュース作品、CM音楽として提供したものなど、今までの作品の中から21タイトル(09年10月現在)・各4~6曲ずつ全122曲を試聴できます。既に入手困難なアルバムもラインナップ。各曲フルレングスで聴くことができ、三宅 純の世界をPC上で体感できるパーツです。 TDKカセットテープ ADスプレンダーCM曲。アルバムjune night loveに収録されている「could it be real?」がお勧め。

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